
山奥にある大きなプールに行く途中に、よく泳いでいた大きな川があった。
その川からプールまで車で20分ほど。
あと少しで流れるプールや、大きな滑り台で遊べるとウキウキ気分で橋の下を覗くと、その川で子供達数人が泳いでいるのが見えた。
「うふふ、今日の私はプールだもんね」
川で泳いでいるなんて子供だなあと、優越感に浸っていると、なにを思ったかそれを見た父親が「今日はプールじゃなくて川で泳げばいい」なんて言い出した。
急になにを言い出すのか。
川で泳ぐが嫌なわけではなかった。
むしろいつも好んで川で泳いでいた。
でも、だからこそ、この日はプールの大きな滑り台や、流れるプールで遊ぶのを楽しみにしていたのだ。
狭い車内で水着に着替えるのも恥ずかしく感じる年頃なのに、そんなの関係なしのデリカシーのない父親の態度に腹が立った。
腹が立ったけど、一度言い出したら絶対にきかない父親。
しょうがなく車の中でタオルを巻いて、外から見えないように低く低く座り込み、着替えをした。
いつもと同じ一方通行の流れるプールは、涙で少ししょっぱく感じた。
それが、最後に川で遊んだ記憶。
そう言えば、それ以後、田舎の川でも子供達が泳いでいる姿を見ていない。
久しぶりに川で泳いでみたいな。
こんな暑い日にキレイな川で泳いだら気持ちいいだろうなあ。




























































